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【文化人類学ゼミ】長野県飯田市・下栗の特産物、二度芋を追う。

文化人類学を学んでいる四年生の加藤拓です。

 ふだんのゼミでは文化人類学の本を読んで議論したりすることが多いですが、文化人類学の最大の魅力はフィールドワークにあるといわれます。
 そこで7月の28、29、30日に長野県飯田市上村にある下栗へ調査実習に行ってきました。

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 私は下栗で作られている農作物の1つである二度芋について調べてみました。下栗は長野県飯田市上村にある集落で、標高700mから1000mの急斜面に家や耕地が点在しています。
ここで作られる農作物は、下栗独特の風土の影響でほかで作られるものより味が良いと言われています。

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●二度芋(下栗芋)
 二度芋とは全国で栽培されているジャガイモと同じものですが、下栗で栽培されたものは一般に出回っているものより甘いといいます。古くから上村一帯で栽培されてきましたが、下栗のものが一番味が良かったようです。
 二度芋には皮が赤いものと黄色いものの2種類があり、味も若干異なっています。皮が赤いものは収穫してから時間を置いたほうが甘味が増し美味しくなるため、保存用として1年から2年寝かしてから食べられます。


 現在は特産物として各地に出荷したり、焼酎や駄菓子などの加工食品に加工されたりしています。
 二度芋は下栗全体で約12トンの生産量があり、その中の約8トンが出荷されています。
                  
●二度芋の由来
 2つの畑で春と秋に時期をずらして栽培するためこの名 がついた。1つは食用で4月にタネ芋を蒔き、7月に収穫する。それとは別にタネ芋用として6月にタネ芋を蒔き10月に収穫する。昔はそばの裏作として作られたこともあったようです。

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●調理方法
 芋のサイズによって調理方法が異なります。2cmから3cmのものは見栄えが良いため、出荷され料亭や飲食店などで使われて事が多い。4cmから5cmのものは栽培者が芋田楽などの家庭料理に使うことが多い。それ以上のものは駄菓子などの加工食品や、その甘い性質を利用して芋焼酎などに使われます。
 様々な調理方法のなかでも芋を茹でて3個ほどを串刺しにし、地元産のエゴマ味噌をつけて囲炉裏で焼いて食べる芋田楽は代表的な食べ方です。

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 今回の調査は2泊3日という限られた時間しかなかったので、二度芋のみに焦点を合わせて調査しました。今回のフィールドワークは現地の方々の話を聞いて回るのが主な作業だったのですが、1日目は何を聞いたらいいのかわからず戸惑うばかりでした。
 2日目からは前日の反省を踏まえてあらかじめ聞く内容を決めてから臨んだので、短時間で内容の濃いフィールドワークが行えたと思います。フィールドワークでは現地の方々の協力が不可欠ですが、とても親切な方々だったので調査しやすかったです。
 
 今回調査した二度芋は甘くてとても美味しかったです。普段食べているジャガイモと同じもののはずですが、味がまったく違いました。作り方にも特別な工程は無いのですが、なぜこうも味が違うのかとても興味を惹かれました。地元の方々の話では土や気候のおかげではないかとのことでしたが、土や気候が違うと同じ野菜でもこうも違うものなのかと、改めて環境が周囲に与える影響の大きさに驚きました。文献資料では調べることのできない、現地住民の生の声を聞くことで文献とは違う角度で調査し、考察できることが文化人類学の魅力だと思います。

(ゼミ4年生 T.K)

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