【文学の現在ゼミ】文学とは何?
文字で書かれた小説や詩だけが文学?
パソコンやインターネットが身近になった今、21世紀の文学はどう変わろうとしているのでしょうか?
CGやアニメ、作者と読者との双方向性、・・・
とりあえず、昔のおもしろい物語にチャレンジしてみました。
1.『三銃士』を読んでみよう。
17世紀フランスを舞台にダルタニャンと三人の銃士が活躍する物語
当時の資料を使って読み直してみると・・・

これは1615年のパリの地図、中央を流れているのはセーヌ川、川の真ん中にある島がシテ島と呼ばれるところ、そこにノートルダム大聖堂があります。街を囲っている城壁の一番上にある建物が、あの バスティーユ監獄です。地図の一番下にある大きな建物がルーヴル宮殿。ダルタニャンたちが活躍し たのはセーヌ川の右手のあたりでした。今のパリでシャンゼリゼ大通りは、この地図の下はるか、当時のパリは歩いて縦断できるほど小さかったのです。
下の写真は17世紀に一番にぎわった「王宮広場」の現在の姿です。今は「ヴォージュ広場」といわれているところです。

2.『三銃士』は新聞連載小説だった!
三銃士が最初に出版されたのは1840年ころのパリ、新聞が広く読まれるようになり始めたころのことでした。新聞の購読者を増やすために新聞社がとった方法は? なんと、読者の興味をひきそうな連載小説を新聞に毎日掲載することだったのです。そこで、デュマは17世紀フランスを舞台に田舎から出てきた若者ダルタニャンと三人の銃士たちが活躍する物語を作ったのです。結果は大評判。以後、 『三銃士』はフランスのベストセラーの一つとなりました。このイラストは当時の銃士たちの姿を描いたものです。

3.『三銃士』のおもしろさは?
性格の違う若者4人が団結して困難に立ち向かう姿がリズミカルな文章で繰り広げられていきます。でも、そのリズミカルなテンポはどこにその秘密があるのか、探ってみましょう。オリジナルはフランス語ですが、その一部を音にして読んでみると、あちこちに会話がちりばめられ、短い文章や長い文章が適度なテンポを生み出しています。日本語の翻訳を読んでみてもその雰囲気は感じられます。
4.文学のおもしろさって何だろう?
文学は、「文字」を読むことだと思っていませんか?でも、古くから「文学」といわれてきたものは、「音」がとっても重要な意味を持っていたような気がします。「音」と「言葉」が結びついたところにあるのが文学。文学という世界を文字の中に閉じ込めるのではなく、これからの「文学」の新たな世界について考えてみましょう。
*次回は【日本の言語と文学ゼミ】です。
2008年01月21日(月) | 歴史・言語文化コース


