【比較日本文化論ゼミ】日本文化に対する?(4)
桜の季節です。テレビなどの天気予報で、特定の花の開花予想を毎年報じたりするのは、日本だけのことです。花を愛(め)でるのは日本人に限らないのはいうまでもないことですが、桜の季節に日本で行われるようなあり方でのお花見というものも、専門の研究者によれば、日本だけの現象だそうです。
ところで、天気予報の開花予想を初め、現代の多くの日本人が桜として思い浮かべるのは、染井吉野ですね。染井吉野は、明治初期に樹齢百年の樹があったという報告も(真偽のほどは別として)一応あるにはあるのですが、現代の私達が日本各地で目にする染井吉野は、幕末に江戸の染井村の植木屋によって販売が始められた栽培種であり、古来日本人が歌に詠んで来た桜ではありません。
たとえば、「敷島の大和ごゝろを人問はば朝日に匂ふ山桜花」という本居宣長の有名な歌にあるように、山桜は、古来日本人がその美しさをたたえて来た代表的な桜であり、吉野山の桜の殆ども、山桜です。ちなみに、宣長のこの歌を、武士の散り際の潔さを歌った歌というように解するのは、全くの誤りです。宣長の言葉遣いは、日本文学史に現れた意味に必ず則っています。では、日本文学史に現れた「大和ごゝろ」という言葉は、どういう意味なのでしょう?―残念ながら、規定の字数を超過しまし
た。
続きは、講義で。

山桜と大島桜

桜の季節に咲く山野草「翁草」
(ゼミ担当教員 吉田喜久子)
*次回は【住環境デザイン論ゼミ】です。
2009年04月09日(木) | 歴史・言語文化コース


