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【宗教と倫理ゼミ】幻の無声映画「日本26聖人」(1931)発見

昨年末に京都にキリシタン史跡調査に行ったとき、フランシスコ会の南蛮寺寺跡付近に再建されたフランシスコ会所有の「フランシスコの家」を訪れた。

この地は、1597年に秀吉の命により捕らえられ、長崎の西坂で殉教した26聖人逮捕の現場である。この時の順境の模様が映画にされたことはすでに知っていたが長い間それを探していた。

今回の訪問の際、ふとたずねてみると、なんと無声映画をDVD化して貸し出しておられるということであった。この映画は、昭和6年に長崎浦上出身の平山正十さんが私財30万円(現在の金額で約6億円)を投じて作成されたものである。当時の有名なスター総出演の映画である。

映画は、聖母の騎士修道院の小崎豊明修道士の研究に基づくナレーションと効果音入れでDVD化されていた。

平山正十さんは、キリシタンとして嫌われ傷つき、勝ち組になろうと腕力と弁論の術の訓練に励み、30歳のころには父の遺産も併せて莫大な財を手にしたようである。伯父は幕末に津和野に流刑にあったことのあるキリシタンで、正十さんは「財をためても、何にもならん。有効に、神様の為に。使え」と一喝されて、殉教映画を作って信仰を伝えたいと考え、ついに51歳の時に作品は完成されたのであった。自ら映画を携えて諸外国にも上映と伝道に出かけていたと聞く。


(ゼミ担当教員 伊藤利行)




*次回は【文学の現在ゼミ】です。

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