バックナンバー:2011年11月
【環境経済学ゼミ】ブータンと「国民総幸福量」
環境経済学担当教員の山根です。
最近、ブータン国王夫妻が来日されましたが、お二人のにこやかな表情が話題になりましたね。ブータンは「国民総幸福量」(GNH)という指標を提唱している(実際は前国王が二十数年も前に提唱し始めました)ことで注目されています。これは多くの国々が豊かさの指標としている「国内総生産」(GDP)とどう違うのでしょうか。
数年前に日本の佛教大学で開催された講演の中で、前国王妃が次のようにおっしゃっています。「世界の人口の大半が、極度の経済的苦しみに直面していることからして、物質的発展が必要なことは自明です。と同時に、いわゆる「富んだ半球」である北半球でも、心配、不安、ストレスといった精神的苦しみが大きいことを考えると、精神的発展が必要なことは、それ以上に明白です。技術革新、世界市場化といった現象は、私たちの欲望および消費をますます煽り立て、私たちをいっそう官能主義的にしています。そうした中で、先進国、開発途上国を問わず、世界の人々および政府は、よりよい生活と一層の幸福を確保しようと努力しています。しかし、皆様もお気付きのように、現在の経済の主流は、個人が消費者であること、そして消費者が王様であることを正当化し、個人をその快楽に溺れさせています。こうした近代化の中では、人々はいっそう消費に走り、ますます消費の自由を追求します。市場にとっては、それが売り上げを伸ばし、拡張する唯一の道です。こうした近代化の理論は、一般には疑問視されることはありません。しかし仏教徒としては、はたしてそれが倫理的な制度に基づいた本当の幸せをもたらすものかどうかを、考えねばならないと思います。」(佛教大学アジア宗教文化情報研究所研究紀要 (1), 35-36, 2004 )
前国王妃は、先進国の人々が追求する幸福は間違った幸福であるとはっきりおっしゃっています。ぜいたくな消費は少しばかりの快楽をもたらすけれども、それ以上の苦しみを生み出すと仏教徒は考えます。欲しいものを手に入れると、それよりもっといいものを得たくなります。そうした余分な欲望を抱くことは、本当はストレスであるのに、先進国の人々は気づかずにむしろ幸福だと思ってしまうのです。
昔私が大学院生だったときに、ブータンの留学生がいました。その方はいつもニコニコしていて、私は彼が怒っているところを一度も見たことがありませんでした。今思うと、なるほど、と思うのです。
しかし、これまで欲張ったり怒ったりすることに慣れてきた私たちは、なかなかブータンの人々のようにニコニコすることができません(かく言う私も苦労しているのですが…)。では、どうすればよいのでしょうか。先ほどの前国王妃のお言葉の続きはこうです。
「仏教では、私たちが幸せで、健全な社会生活を送るためには「四無量心」すなわち4つの無限の心、第一に人に楽を与える慈無量心、第二に人の苦しみを無くす悲無量心、第三に人の喜びを自分の喜びとして喜ぶ喜無量心、そして最後に恨みを捨てる捨無量心、この4つが必要であると教えています。」
これは仏教において「慈悲喜捨」(じひきしゃ)と呼ばれるものです。仏教徒はあらゆる生命(自分を含む)の苦しみがなくなることを願ったり、あらゆる生命の喜びを自分の喜びとして喜んだりする訓練を子供のころから当たり前のようにしているのだそうです。競争社会でいつも他人を蹴落とそうとしているわれわれにとっては非常に難しいことですが、慈悲喜捨を習慣化するべきだと前国王妃はおっしゃっているのです。
「そんなことはきれいごとだ」と否定する前に実行してみるとよいかもしれません。本来、仏教は実験や実証を重視し、確かめもせずに神がかり的な何かを信仰することは推奨していないそうですから。
(ゼミ担当教員:山根卓二)
次回は【身体文化論ゼミ】です。
【現代文明論ゼミ】カラスのいる風景
みなさん、こんにちは。現代文明論ゼミ生のFです。
段々と寒くなってきて、朝起きるのに苦労する季節になってきました。
寒さに弱いのは私だけではなく他にも大勢いるとは思いますが、
寒いのは人間だけではないようで、カラスも寒いのか夫婦で身体を寄せ合って
寒さをしのいでいるような姿を最近よく目撃します。
私は、先月の発表で「カラスの生存本能と生態および信仰・伝承」について発表しました。
これは、科学的世界観が公式の世界観とされる中で、なぜ呪術的世界観がこれほど大きな位置を占めているのかという大きなテーマの一部です。

写真は、熊野の八咫烏の置物です。三本足の烏は、日本サッカー協会のシンボルマークにも採用されています。
この発表をしてからカラスを見つけると目で追って観察してしまいます。
そのおかげ(?)なのか、最近ではカラスの種類判別が一目でできるようになりました。
毎日ご馳走を食べて、雨の日には身体を洗う。
追いかけっこをして遊び、疲れたらねぐらで休息。
一生懸命生きているカラスたちには申し訳ないけれども、羨ましく思います。
しかし、カラスのように生きていたら大学を卒業できなくなってしまうので、
この寒さに負けて授業に出られないということがないようにしたいと思います。
(ゼミ生3年R.F.)
続いて、ゼミ担当の奥田教授よりブログをいただきました
【現代文明論ゼミ】岡崎学園高校で授業をしてきました
岡崎学園高校と人間環境大学の連携を深めようという催しが行われています。その一環として、11月19日(土)の8時50分から11時30分まで高校生相手に授業をしてきました。授業のテーマは、「アリの社会とヒトの社会」です。社会性生物の情報伝達や、仕事の割り振り方、予測できないことに対処する仕方などについて話し、組織を作る人間のやり方との対比を行い、また、後半ではゲームを取り入れて興味をつなぐようにしました。

このような授業をする上で大変恩恵をこうむっているのが、You Tubeなどの動画サイトに投稿されているさまざまなコンテンツです。たとえば、ミツバチの情報伝達手段である8の字ダンスの様子を見せたいと思えば、「ミツバチ ダンス」と検索するだけで何種類も出てきますから、その中から授業の趣旨に一番ふさわしいものを選んで使用できるのです。
授業の後半でおこなったゲームの詳しい内容は省略しますが、働かないアリを養う負担、卵を産む際の女王アリの負担、仕事にアリの数が追いつかなくなった場合の巣へのダメージを勘案しながら、出来るだけ全体の負担が少なくなるように女王の産卵数を決定するゲームです。生徒たちは、最初どうして良いかとまどっていたようですが、次第に慣れてきて、最適な方法に気づいたグループも複数ありました。このゲームでは、働かないアリの数を最小にすることが必ずしもゲームに勝つ手段ではないことに気づく必要があります。
(ゼミ担当教員:奥田 栄)
次回は【環境経済学ゼミ】です。
【日本美術文化論ゼミ】〜愛がいっぱい!〜
こんにちは。日美ゼミ4年のくっちです。10月下旬頃、ついに談話室横にある芝生でのインスタレーションの作品展示が完成しました。
作品名:愛がいっぱい!

母親から愛を注がれ生まれてきて、ただひたすらに死ぬまで生きていくイメージを表した作品です。私はまだ22年しか生きていないので、まだまだ溢れるよ!止まってないよ!という気持ちをはみだす鏡の川で表現しています。川の源であるハートは合板に色を塗り、川は塩ビミラーを三角形に切って、一つ一つはとげとげしさ、全体的には柔らかさをイメージしています。
川の周りの花は太い針金を利用して、川が流れた間、つまり今まで生きてきた間に出会った人たちを表しています。

時間の流れと自分の成長を表すために、時計と靴を川の流れに沿って設置しました。

水がないと花は咲きません。源が無いと川さえ流れません。
母親がいて、自分自身がいて、周りの人たちがいる。
振り返ったら、愛がいっぱい!

学生後援会の協賛で談話室横7m×12mの芝生に展示しています。期間は学園祭から後期授業終了まで。
(ゼミ生4年:K)
次回は【現代文明論ゼミ】です。
2011年11月21日(月) | 芸術・技術文化コース | 固定リンク
【英語コミュニケーション論ゼミ】 ~卒業論文大詰めです~
こんにちは。英語コミュニケーション論ゼミです。早いもので11月も半ばとなり、秋の深まりをいっそう感じる季節となりました。キャンパスの木々も美しく色づいています。さて、毎年この季節になると卒業論文が大詰めになります。本学では卒業論文が必修となっていますので、学生もなかなか大変です。
英語コミュニケーション論ゼミでは、現在2名の4年生が「スポーツの英語」と「若者ことばの特徴」をテーマとして調査・研究を進めています。研究を進めていくうちに題名の変更が必要に思われてきたり、アンケートもやらなくては・・・などいろいろ出てきます。
卒業論文の締め切りが1月ということでこれからの2か月くらいはそれぞれのテーマにかかりきりです。自分が選んだテーマにじっくり取り組み、長文の論文にまとめ上げることは苦労が多いですが、完成した時の達成感はまた格別です。

(ゼミ担当教員:岡 良和)
次回は【日本美術文化論ゼミ】です。
2011年11月17日(木) | 歴史・言語文化コース | 固定リンク
【日本教育史ゼミ】~夏のゼミ旅行~
九月某日、我が日本教育史ゼミは毎年恒例のゼミ旅行を行いました。今回のゼミ旅行は他大学の日本教育史ゼミの学生もまじえての合同ゼミ旅行となりました。
今年は一泊二日の日程で一乗谷、永平寺、東尋坊、千里浜、白河郷、高山、開智学校、美ヶ原を巡りました。
毎年のことながら得るものの多い、そして移動距離の長い旅行でした。
移動時間短縮のために、昼ごはんはコンビニ弁当。お店でごはんを食べたいという学生に川口教授は一言、「天地開闢以来、ゼミ旅行はコンビニ弁当と決まっている。」、学生たちも「天地開闢以来のことなら」と納得。そんな努力もあって各目的地をゆっくり見学できました。
なかでも、永平寺のお坊さんには感動しました。我々と歳は同じくらいなのに、顔つきが全く違う。あの姿を見るだけでも心が洗われるようでした。
ただ座っているだけなのに、どうしてこんなに人物を練れるのか考えずにはいられませんでした。立派な人間になりたい。永平寺はそう思わせてくれる場所でした。
ゼミ旅行写真集
東尋坊
海に吸い込まれそうなゼミ生(東尋坊)
波の中をゆく(千里浜)
夕暮れの千里浜
松本 開智学校
(日本教育史ゼミ生 H.A.)
次回は【英語コミニュケーションゼミ】です。
2011年11月14日(月) | 歴史・言語文化コース | 固定リンク
【教育心理学ゼミ】大学祭で盛り上がりました!!
こんにちは!
教育心理学ゼミ3年のA&Mです。
最近寒くなったり、暖かかったり気候の変動が激しいですが、皆さん風邪ひいたりしていませんか?
私たちはそろって風邪引きさんです(-_-;)
ところで10月22、23日に行われた大学祭には来てくれましたか?
私たち教心ゼミは22日の1日だけ、ペットボトルボーリングや的当て、サイコロゲームといったミニゲームを出展しました!

中でもペットボトルボーリングが一番人気で、リピーターが詰めかけ大変でしたが、
大盛況で嬉しかったです(*^_^*)
次の日には「今日はやらないの?」というチビッコ達の声も・・・(笑)

子どもたちと遊んで楽しんでいましたが、
その一方でゼミの授業内で実施した質問紙調査のパネル展示もありました。
このパネルは11月19日に愛知産業大学で行われる「学生フォーラム」にも展示されるので、是非見に来てください。


また、先日大学祭の打ち上げとして3年生と坪井先生で飲み会をしました。
こちらも盛り上がり、とても楽しかったです♪

(教育心理学ゼミ3年:A&M)
次回は【日本教育史ゼミ】です。
【資源循環型経済社会論ゼミ】海岸漂着ごみの調査を行いました。
夏のゼミ合宿は、鳥取砂丘海岸の漂着ごみ調査のフィールドワークに参加しました。この調査は、環境関連の学部のある4つの大学(本学・豊橋技術科学大学・京都学園大学・鳥取環境大学)が共同で毎年実施しているフールドワーク事業の一つです。今年は4大学で27名、うち私のゼミは9名が参加しました。
調査は、まず4グループが海岸4地点をそれぞれ分担して漂着ごみの収集から始めます。夏の炎天下、汗だくになりながら2時間ほど黙々とごみを拾い集めました。集めたごみは、宿舎に持ち帰り、ビニールシートにひろげて分類作業を行います。缶類・びん類・ペットボトル・木くず・プラスチック・ガラスくず・ゴムくずなどに分け、さらに漁業系、生活系、産業系、国内系、外国系などに分類して、それぞれ重量を計測します。
その結果と考察をスライドにまとめて、夕食後に発表会を行いました。興味深いことに、河口に近い地点ほどごみ量が多く、同じ河口の両サイドでも、海流の下側に多いことが判明しました。予想外だったのは外国由来の漂着ごみが少なく、大半が国内由来のものでした。直前の台風の影響があったのか、その理由は未だに謎です
。
フィールドワークは、学生たちにとって貴重な体験となりました。調査の後は、みな童心に返って、砂丘を登り、転げ落ち、海を眺め、波打ち際を歩き、夏休みの最後を飾る良い思い出となりました。

<漂着ごみの収集>

<漂着ごみの分類作業>

<発表会>

<ゼミの参加学生>
(ゼミ担当教員 吉野敏行)
次回は【教育心理学ゼミ】です。
【景観生態学ゼミ】岡崎市の東公園へ行ってきました。
11月最初の実習は、東公園の見学でした。
東公園はナゴヤドーム約5個分の面積があるそうで、敷地内には動物園、茶室、菖蒲園などいろいろな施設がありました。
ここは地図によると広場とされている場所です。
公園というと、上の写真のようなものが身近にありますよね?
まず公園と聞いたらこのようなものを思い浮かべるのではないでしょうか。




大きな公園だけあって、軽い運動がてら歩き回って楽しめる場所でした。
今回はまだ色づいていませんでしたが、これから紅葉も楽しめます。
ここまでだと他の大きな公園でもありそうな光景ですが、この公園は変わっているところが2点あります。

実は、公園の間を高速道路が通っているのです。
写真は橋を渡っているところですが、トンネルもつくられています。
もう一つは、上の施設です。
『岡崎市動物総合センター』
ここでは、里親を待つ動物が保護されていたり、迷子のペットを探すポスターの掲示板、
動物との関わり方を示したポスターやパネルの掲示がされていました。
役所などではなく、誰でも入りやすい場所にこのような施設があることが今回の見学で一番印象的でした。
以下はおまけです。笑
先に書いたように動物園が中にあるので動物も一部載せておきます。
孔雀と同じ檻にいたニワトリ君。
名物のふじこちゃん。
そして最後に

鯉たちにエサを投げる先生。笑
こんな感じで楽しい見学でした。
(ゼミ3年 K.N.)
次回は【資源循環型経済社会論ゼミ】です。
【茶道文化論ゼミ】茶道文化論ゼミの恒例行事
茶道文化論ゼミ今年度行事の23年9月6日(火)裏千家11世千玄々斎宗室生誕の地である奥殿陣屋見学と10月10日(月)瀬戸陶磁資料館茶会実習を紹介します。
玄々斎は岡崎出身の家元です。昨年2010年玄々斎生誕200年ということで、岡崎市民美術館では玄々斎展が開催されました。玄々斎は三河国奥殿の領主松平縫殿助乗友の子として文化7年(1810)に生まれ、文化2年(1819)、10歳で十代 認得斎の婿養子となり、文政9年(1826)認得斎が57歳で没する17歳の時、11代家元になり、幕末から明治の動乱期に茶道界を守って中興の祖です。その玄々斎の生誕の地を見学してその原点を探ります。

奥殿陣屋門にて

奥殿領主松平家歴代の墓
10月10日(月)瀬戸陶磁資料館において「友の会茶会」にゼミ生と茶道部が参加しました。当日はヨーロッパ「マイセン陶磁器」の展示が開催され、日本の伊万里焼との比較も勉強できました。

(ゼミ担当教員 神谷昇司)
次回は【景観生態学ゼミ】です。
2011年11月01日(火) | 芸術・技術文化コース | 固定リンク


